2011年08月20日

立ち上げ〜当選まで C78同人誌その2

今年も夏コミが終わりました。

昨年C78で発行した『智暦アフター』がblogで記事にされていた事を1年後に知ったのは前記事通りですが、今年の夏コミの既刊分として保管していた数十部をとらのあなに追加委託することにしました。その告知も兼ねて、1年前のログを遡りながら企画立ち上げから制作までを雑記にまとめたいと思います。

まず、夏コミに向けて制作する同人誌はアンソロジー本と呼ばれる複数のゲストを招いて作成する形式であること。発端がWebサイトで交流が深いお絵描き仲間に「Web上での活動経験しか無いので、一度コミケサークル参加に挑戦してみません?」と声をかけ(自分が当時『げんしけん』を読んで多大な影響を受けていた事もあり)立ち上がった企画なので、毎年合同誌になります。今では年に1度のオフ会という意味合いも大きいです。費用・編集は代表(ホスト)の自分となりますが、執筆者は10人前後と予想、仕事・漫画・編集と兼任では多分務まらないだろうと、原稿の取りまとめは予め友人のEatmanさんにHelp依頼しました。

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ウチお絵描き掲示板ではあずまきよひこキャラが描かれる事が多く、とみににえあさんが描かれた数は半端無いです。

次にテーマは『あずまんが大王』『よつばと!』と、あずまきよひこ先生の漫画の二次創作(エロ/非エロ問わず)であること。合同誌では『よつばと!』のパロディ本を作ることが多く、元々似た趣味の方が集まってはいますが、全員が「原作ファン」の題材を探すのは一苦労。そこで今の漫画界隈ではサザエさん級の知名度を持つ『よつばと!』に落ち着く事が多いです。今回は誕生10周年で賑わっていた『あずまんが大王』も含め「あずまきよひこ総合本」となりました。

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『どうにかなる日々(2)』。パロディ元である志村貴子先生の短編。
同人誌では志乃→暦、民子→智に置き換えています。

そして、自分の描きたい漫画は志村貴子先生の『どうにかなる日々』2巻9話のパロディであること。『どうにかなる日々』は「マンガ・エロティクス・エフ」で連載していた短編集で、ちょっぴりHですが後の代表作の一つ『青い花』の原型になった名作です。特に2巻9話の志乃(レズ歴あり)と民子(ノーマル彼氏持ち)の同居エピソードがお気に入りでして、読み返すに連れ、別漫画のカップリングに置き換えては妄想を巡らせましたが、今回はあずまきよひこ総合本。以前暦のキャラソンCDを聴き「表面上は邪険にしているけど内心は智Loveな暦」の図式が脳内に構築されていたので「絶好の機会だ形にせねば!」と、完全自分向け・俺得マンガにすべく、ネタ選びに迷いはありませんでした。

以降、日記形式で同人誌制作を記述していきます。
■2009/12/上旬
C78用のwikiを立ち上げ、常連の方々に夏コミ本の連絡を取り始めます。この時点では夏場のスケジュールなど見えようもないので暫定的ですが、ある程度規模やそれに伴う編集作業量を予想出来るよう早めに告知しておきます。今回は商業誌で活躍している十神真さんも参加予定なので楽しい本になりそうです。

■2009/12/中旬
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夏コミの申し込み締切は2月中頃なので相当フライング気味ですが、今回はやりたい事が明確なので、もうサークルカットを描き終えていました。C76の少年サンデー本以降燃え尽き、ほとんど絵を描いていなかったのでペンタブを持つ手が震えます。おかげで線がガタガタ。

■2009/12/下旬
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年越し前にコマ割りに着手しています。この行動力が常時あれば…。

元ネタは表紙含め24ページの短編、アンソロ本は予算的に56ページ前後。自分の割り当て分と同人経験2回の素人が描けるページ数(更に遅筆)を考慮し、目標は約半分の12〜14ページまで圧縮すること。でも志村先生のマンガは台詞が少なく行間(空白)で読ませるタイプですので、削り過ぎて原作の味を損なわぬよう心がけます。

以前松茸さんに「先に台詞と吹き出しを埋め込んでしまうとコマ割りも絵も描きやすい」とアドバイスを受けていたので実践することに。

■2010/01/下旬
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Circle.msにて参加申込書を購入し、つつがなく申込手続きを済ませます。

「智暦アフター」のタイトルはここで決めました。毎回ネーミングには苦労するのですが、メイン漫画が暦×智の後日談になるのであっさり決まりました(もちろん元ネタは『CLANNAD』のスピンオフ作『智代アフター』です)

漫画作業に戻ります。どうやって話の"起"を起こすか。原作の志乃と民子は社会人ですが、智と暦が社会人になって安アパートに同居するシチュエーションはちょっと考えにくい。…というかですね、「暦が大学卒業まで思イをオサエキレルワケナイデショウ!」と腐った思考ですが、原作終了から2年後の時間軸にしました。智と暦はお互いの大学の間に安アパートを借りて同居。智は大阪も誘うでしょうけど、大阪さんは空気を読んで(?)辞退ということで。

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大阪さんなら全てお見通しと思うのです。


■2010/02/中旬
Webでのサークル参加申込み受付が終了。今回は早めに手続きを済ませたので、直前にサークル情報を再確認する程度でした。
印刷所はC74,C76と利用している「PICO」を予定。PICOは老舗で品質も良好ですが、印刷費は高めで入稿締切も他と比べて早いです。今回はあぼんり屋単独名義で特に予算が限られているので、別の印刷所や安価なオンデマンド印刷も一応視野に入れておきます。

■2010/03
印刷代を捻出するため、昼は会社から駅まで歩き立ち食いそばで済ませていました(ノ∀`)。暖かくなりましたし、ウォーキングがてら健康的でイイネ!この時期、印刷費の工面で頭が一杯で原稿はあまり手を付けていなかったです。これが後の進捗に響くことに。

■2010/04/上旬
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サークル受付確認ハガキが到着します。書類不備はありませんでした。
これハガキにサークル名、ペンネーム、同人誌タイトルが表記されているので、サークルによってはかなりの郵便テロと思うのですが。タイトルが「智ちゃんアヘ顔ダブルピース総受け本」だったらどうするのか…。郵便配達の方に顔向け出来ませんよ?(笑)

■2010/04/中旬
無事受付が確認出来たのでネジの巻き直しにと、スティッカムで原稿の作業状況をLive配信していました。監視されているようで刺激になり作業も捗るのですが、ドライバとSCFH DSFの相性が悪く頻繁に落ちてしまい、半月ほどで配信停止。

■2010/04/下旬
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パズルのようにコマの切り貼りを繰り返す日々。
何とか14ページと、いい塩梅に落とし込めました。なるべく元ネタをカットしたくないので、縦2段構成を3段に、1コマを小さく、断ち落としギリギリまで利用してひたすら詰め込みます。その間殴り描きしていたラフ絵もぼちぼちと形になってきました。

■2010/06/06
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当選通知とプラチナチケットが届きました。
これで3年連続当選です。
男性向『よつばと!』本を作成するサークルは少ないのでジャンル的に当選率が高いのでしょうか。
松茸さんのサークル「人生行き止まり(何」は今回個人誌を作るということで、別サークルで申し込んでいましたが、そちらも無事当選。同じ男性向創作なので配置が結構近いです。かわりに(?)牛帝さんが落選してしまったので、あらためてお声をかけアンソロ本に合流することに。BLZさんもカットで加わりキリよく執筆者10人で確定。原稿回収用のftp鯖を立ててもらい、いよいよアンソロ企画本格始動です。

■2010/06/07
当選が決まり、ゲスト執筆者さんのネーム詳細も出揃い始めます。

松茸五郎さん:個人誌があるので4コマ+カット
にえあさん:あさぎエロ
佐々木バレットさん:あずまんが一般向け
カスガさん:よつばとあずまんが某邦画パロ
十神真さん:よつばと温泉サイレント
食べ男(Eatman)さん:あずまんが下ネタ系ギャグ
Shu-Zさん:風香・暦のカット
BLZさん:風香カット
牛帝さん:あずまんが4コマ

■2010/06/09
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カット4枚担当のShu-Zさんは既に出来上がりつつあるペース。
Shu-Zさんは締め切り前に余裕を持って原稿を上げてくれるので大変ありがたい存在。入稿間際の修羅場に扉絵を引き受けてくれたり、毎回お世話になりっぱなしで本当すみません

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ラフも一区切りついたので、とりあえず1ページ目のペン入れに着手してしまい、トーンワークや髪ベタの表現を模索します。手書き感があった方が雰囲気が出るかと網トーンに丸ペンで斜線を重ねてみます。…恐ろしく時間がかかる上に実際レーザープリンタで印刷してみると大して見栄えも良くなかったので没。普通にベタにしました。

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印刷して気付いたのは、倍率25.0%でペン入れした線の粗さ。これは前回の同人誌でも「自分の漫画の線は粗い」「ゲストさんと比べて明らかに浮いている」と痛感していました。同人原稿となるとB5サイズ600dpiで、縦6000pixcel以上の高解像度になります。PCモニタはせいぜい縦1200pixcelなので、実際に原稿全体を見渡すには倍率を12.5%まで下げ縮小表示しなければなりません。縮小した分はソフトウェアで補完して綺麗に表示しているだけ。拡大率を一段上げ25.0%でペン入れしても実データの1/4の情報しか拾えず、更に拡大表示したら線と線が繋がっていなかったり、どうしても精度が落ちます。等倍の100.0%で作業するのが理想ですが、これじゃ全体が見渡せませんし細かすぎます。追求し始めるとキリ無いで、どこで折り合いをつけるかが問題。これは普段ペンタブで低解像度のCGしか描かない人がぶち当たる高解像度の壁と思います。

個人的感覚ですが、アップでは50.0%、ロングの場合は33.3%でペン入れすれば、印刷で気になる粗は出ない感じなので、一度25.0%でペン入れしたレイヤーを下描きに置き換え、その上に新規レイヤーを作成して50.0%でペン入れし直します。当然時間もかかるわけで自分が遅筆である最大の理由になります。

■2010/06/10
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暦と智のお話ですが、どうせなら全キャラ(よつばと!キャラもクロスオーバーさせて)登場させたかったので、1コマ目は「3年夏休みの別荘で撮影した写真」にしました。中央はちよちゃん、智は悪ふざけするだろうし暦はそれを叱る。大阪ならカメラ目線も平気で外す、固る榊の側にかおりんは陣取るはず。神楽が入り切らないから中腰になってもらい(ちょっと酷い)、両サイドにゆかりちゃんとにゃもも入れよう。と、全員フレームに収まるよう結構苦労しました。3年夏時点の榊さんは180cm近くあるので、見切れないよう少し縮んでもらいました(笑)

ここでかなり時間を喰いました。まあペン入れ最初の1歩なので仕方ありませんが、予想以上に自分の原稿の進捗が芳しくなく「PICO」の早割締め切り(7/12入稿)には相当厳しい状況に。こんな事で夏コミに原稿は間に合うのでしょうか?

次回へ続きます。
posted by 4040 at 02:58| Comment(2) | TrackBack(0) | 同人
この記事へのコメント
うーむ、一参加者としてはのんきなものでしたが、主催者サイドはいろいろドラマがあったのですねぇ… 合同誌の監督(責任者)ポジションになると、なんだかんだでいろいろ大変だったりしますからね… 極力早い入稿を心がけます。
Posted by 牛帝 at 2011年08月20日 07:53
とにかく描くのが遅いです。コミスタの練度の低さもあります。牛帝さんが上げてくれた4コマ原稿のパース定規を見て「なんだこれは?」と驚いた位ですので(苦笑)
それなりのページ数の漫画とカラー表紙とゲストさんの編集と、年明け前から準備しないと間に合いませんでした。特に今回は大好きな漫画のパロディと決めていたので、悔い残る本にはしたくなかったので。
牛帝さんは入稿もレスポンスも早いので助かってます。また合同誌やる時はよろしくお願いします(^^)
Posted by 4040(あぼんり) at 2011年08月21日 00:16
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